サフラン
とある日の工藤邸。
学校から帰って来た快斗は、見慣れない鉢を見付けた。
昨日までは、無かったもの。
ということは、今日、新一が、持って来たということだろう。
「サフラン?」
細い葉に、大輪の紫色の花。
それは、確か、サフランという秋の花。
しかし、何故、新一が、こんなものを・・・・・。
「お帰り。」
奥から新一が、姿を見せた。
「ただいま。」
ぴょんと跳ねるように、新一の元に寄ると、啄ばむような口付けをする。
毎日の習慣なので、既に新一も、拒まない。快斗が満足するまで、口付けは、続けられた。
「ところで、あのサフラン、どうしたんだ?」
「ああ、アレね。」
新一は、ニッコリと笑った。
とっても綺麗な、含みのある笑み。
快斗は、拙いと本能的に察した。
が、時すでに遅し。
「サフランが、香草の一種なの、知ってるか?」
「ああ、まあ・・・・。」
快斗は、歯切れ悪く答える。
何となく、顔が引き攣る。
「じゃあ、何に使うか知ってるか?」
それを楽しげに眺めながら、新一は、容赦無く、快斗の予想を裏切らない方へと、展
開させていく。
「・・・・・・まさか!!」
「そう♪魚料理に使うんだよ。て、ことで、楽しみにしてるからな。まさか、サフラン使わないなんてこと、しないよな。折角、俺が、育ててるんだから。そんな事しないよな、快斗♪」
快斗は、真っ白に固まった。
とても天気の良い、ある昼下がりの出来事だった。
後日、サフランが、魚貝料理に使われたかどうか、定かでは無い。
永瀬様から誕生日プレゼントとしていただいたもの〜♪ さすがに、サフランの素材は見つかりませんでした。 紅い花はあったんですけど、サフランって見たことないから、それがサフランなのかわからない。「それ彼岸花ですよ」とか言われたらショックだし……。
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