Little Lovers






ここ数年で一気に開発が進み、一大観光名所となった東都の臨海都市部。
其処には色々なショッピングモールや宿泊施設、行楽施設があり、四季折々イベントに あわせて飾り付けられ、人々の目を楽しませていた。
クリスマスも既に過ぎ、街が新年への衣替えをする頃、未だ何処となく、 クリスマスの名残が残るようなイルミネーションに彩られた年の瀬の街並みを、 幼い恋人達は空の天辺に近いところから見下ろしていた。
「わ〜キレ〜」
夜の帳の下りた東都。不夜城のような街を空の天辺から見下ろせば、それはまるで ビロードの上に零したビーズや、光を受けて輝く宝石のように、煌き瞬いている。
「デショ?前に父さんに連れてきて貰って…今度は新一と見たいと思ったんだ。」
「ありがとv快斗、嬉しいよ」
ちゅ、と唇に触れるだけのキス。
触れるだけの軽い羽のようなキスだが、2人だけの空間と綺麗なイルミネーション、 甘やかな空気に酔わされた新一が、滅多にはしない自分からのキスを快斗の唇へと贈った。
「じゃ、コレは俺から新一へのお礼v」
快斗から贈られたのは、舌を差し入れ絡め取られる濃密なキス。
「んんっ・・・ぅ、ふ・・・・・」
空を渡る2人だけの箱舟の中、地上へと着くまでの短い時間、 その濃厚なキスに、しばし没頭していた。
けれど徐々に地上が近くなってくると、現実へと引き戻される。
甘く濃厚なキスの余韻もそのままに、すっかり息が上がってしまった新一のカラダを抱きしめると、 快斗はクスリと笑いながら、そっと耳元で囁いた。
「続きは後で、お家に帰ってから、ね?」
「・・・・・うん・・。」






そうして帰宅後、幼い恋人達は熱い夜を過ごしたのだった。











『壁に耳あり、障子に目あり』。或いは『Peeping Tom』。
まさにそんな言葉がぴったりのシチュエーション。
そこには家の中のような壁も障子もないが、観覧車の中での出来事を 確りと一部始終を見ていた目が4つ。
「あっ!きゃ〜見て見てっ!快斗と新ちゃんキスしてる〜〜」
「「きゃ〜〜〜〜vvv」」
母親達の黄色い声が2人の乗る観覧車のゴンドラの2つ程後ろであがる。
「快ちゃんったらやるわね、きっと最初からコレを狙っていたのよね?
エスコートも完璧だしvvvさっき乗る時見た? 快ちゃんったら、さりげなく手を差し出したりして、王子様とお姫様みたいで ちょ〜お似合いだったわ〜v
ああ、惜しいわっ!新ちゃんか女の子だったらもう絶対にケッコンさせちゃうのに〜」
「あら、私は別に新ちゃんが男の子だっていいと思うわよ?だって新ちゃんってば貴女に似て とっても美人さんだしぃ〜vvv」
「あら、快ちゃんだって格好良いわよ〜vvv決めたっ!新ちゃんのおムコさんは 快ちゃんね!優作や盗一さんが何と言おうと絶対に決まりなのね〜っ」
「あら、やだ、ねぇ?・・・快斗ってば何時まで新ちゃんにキスしてんのかしら?」
「あれは絶対舌入れてるわよね、やるわね〜、快ちゃんったら・・・」
「新ちゃんの魅力に負けて、快斗ってばあんなトコで、手だしてなきゃいいけど・・・」
きゃあきゃあと騒ぎながらも、目は確りと釘付けになっている辺り、 立派と言おうか、何と言おうか・・・。
しかし其処は動いている観覧車。
位置と角度によって見る見る間に、2人の乗る所が見えなくなっていく。
「「あっ、あ、あらら〜〜、残念・・・もう見えなくなっちゃった・・・」」
「降りる頃にはきっと・・・、新ちゃんてば、すっかり快ちゃんのテクで メロメロよね・・・。」






「「これ降りたらもう、すぐに帰ってあげましょうねvvv」」






流石に2人の母親、確りと解ってらっしゃるようで。
その後の予定を切り上げて、早々に家路へと着いたのでした。





<藤宮葵様より>
お誕生日おめでとうございますv
全然プレゼントらしくなくてすみません。
そして何やら季節ハズレだし。
実は「ちゅう」の元ネタはアレです。はい。(笑)
(2002.1.14)

カワイイ〜〜〜♪ちびな二人の「ちゅう」、たまりません!
藤宮様、ありがとうございました。
アレというのはアレですね?(笑)
知りたい方は01年12月29日の日記を見て下さい。